生理の話 私の小学生のころ
私の生理が来るのは早かったと思う。
同級生の中でも一番か二番だった。なので、他の子にはない苦労もわりとあった。
水泳の授業だったり、郊外学習だったり、普段の生活にはないことをするときは特に大変だった。
中でも一番大変だったのは泊りがあるイベントだ。
そこに当たらなければいいのだけれど、そうもいかないのが生理である。
小学5年生の課外活動で一泊するものだったが、そこにちょうど生理が重なった。
親も同伴するものだったから、特に気にすることはなかったけど、ここで一番困ったのはお風呂だ。
大浴場にクラスごとに女子全員で入るのだ。
先生には生理であると知らせてあったけれど、何にも配慮されることなく、そのままみんなと一緒に入ることになった。
これほど気まずいものはなかった。
脱衣所の隅で下着を脱ぎ、ナプキンを処理して、浴場へ。
隅っこで血を流し、それから湯船へ。
この血を流している時が一番気を使った。
仲がいい子は私と一緒に洗い場で体を流してから湯船に入ってくれたけど、できれば一人でいたかった。流れる血に恥ずかしいことではないはずだけど、ものすごく恥ずかしかったのを覚えている。
この時生理だったのは私だけ。
私だけだったから大浴場に一人放り込まれたのだろうか?
親がいて先生がいて、なにも話し合わなかったのか、それともこれが普通なのか。
その時は大浴場に入る選択肢しかなかったので、何も思わなかったけど、今思えばこれは配慮が足りないのではとも思う。
私が泊りの時に生理が重なったのはこの時だけだった。
その後に小学6年生の修学旅行で一泊二日というものがあった。
この時には生理を迎えた子が複数いたので、事前に女子だけが集められて小さな袋を渡された。
そこにはナプキンが二、三枚入っていたかな。確かソフィーだったと思う。企業の宣伝みたいな感じだった。小冊子が入ってて、他にもこんな商品ありますよっていう。
そして、修学旅行には女子全員がその袋を持参するようにと言われた。
誰かが突然生理になったり、もし持ってきた分が足りなかったりしたら、皆の分を集めてその子に渡すという仕組み。
これはなかなかいいアイデアだと思った。
この時の経験で、旅行に行く時は自分は生理じゃないけど、一応何枚かナプキンを持っていくようになった。
小学生の高学年で生理についてもう少し詳しく説明があった。
保険体育の授業だと思うけど、体の仕組みは男女ともに習ったけど、詳しい生理の話は女子だけだった気がする。なぜか。
この時に男子は男子で生殖器に係わる授業があったのだろう。男子はコンドームの話とかはいつの段階で聞くんだろう? 中学生?
とにかく、この頃に生理になる仕組みとか、基礎体温の話とかもこの時聞いた記憶が。
生理前には胸が痛くなるとか、眠くなるとか、軽い症状の話もあったかな。
この時にまたナプキン現物が出てきたけど、装着の仕方は口頭でパンツに張り付けるみたいな感じだった。
もう知っていたのであまり覚えてないけど、実際にこうだよという説明はなかった気がする。
これは教える先生の方針とかもかかわってくるのかもしれない。
今は検索したら装着の仕方とか映像で出てくるもんね。便利だ。
最近、小学校に無料のナプキンが置かれるようになったという話を新聞で読んだ。
その話を持ち掛けたのが小学生の女の子でって話で、すごいなと思った。
私の時はそんな話はするものじゃないっていう風潮が強かったけど、今は困っているのでこうしてほしいと言える時代になったんだなと。
この話をお父さんにして実現したって話を読んで、なおびっくり。
私は小学生の時だけじゃなく、学生時代は父親に生理の話なんてしなかった気がする。
この話を読んで、今は昔ほどタブーではなくなってきているんだなと思った。