自分の恋愛に関するものを振り返る2

小学生から中学生になり、他の小学校の子供たちと一緒になることになって、圧倒的に情報量が増した。

そして、小学生ではあまり話題にならなかった芸能人というものが現れる。

グッズやら本やらCDやらがみんなの間に広がっていて、誰が好きなどの話に当然なる。

私も誰それが好きなど話はしていたが、それはただの好き嫌いであり、それ以上でも以下でもなかった。

雑誌を切り抜いたり、特定の人を応援したり、その人の話題だけで盛り上がるということはなかった。

それほど芸能人に興味がなかっただけというのもある。

周りは特定の芸能人が出ているテレビなど、たとえ深夜放送だろうと見逃さず見ていて、翌日にその話などをしていたが、その話題には全くのれなかった。話の輪に入るために深夜放送を見ようなどと思わなかった。

そこまでして情報を集める彼女たちをすごいなと思いつつも、どこか冷めた目で見ていたように思う。

 

そんな中、中学1年夏休みに学校をドロップアウトした私は、本の中に逃げた。

ただ、本の中の恋愛はドキドキしながら読んでいた。主人公に感情移入して胸が痛かったり泣いたりした。

この頃はとにかく二次元の恋しか知らない時期である。

漫画やアニメを中心に、小説や映画、テレビドラマ、ラジオなど、とにかく三次元のものではなく、平たいものだった。

そのうち自分でも恋愛要素の入った小説などを書くようになる。

ただ、書くのはどこか苦手だった。恋愛の実体験がないから取り入れた情報をもとに書くしかないからだ。

 

そうこうするうち高校生になる。

高校は幸いなことに普通に通いました。

ここで久しぶりに同年代の異性と過ごす時間がやってきた。でも、恋することはなかった。周りに彼氏彼女になって手をつないで帰っている姿などよく見ましたが、特に何も思わなかった。仲いいなくらいで。

 

ある日、自動車学校の先生がそういうカップルを見て「うらやましいね」と言ってきて、そうですか。と答えたことがある。

カップルを見てうらやましいと思うんだ。

というのが、正直な感想だった。

うらやましい。自分もそうなりたいと願うさま。

「うらやましくない? ああいう風になりたいと思わない?」と突っ込んで聞かれたものの、特には思わなかった。

周りにそう思えるような人物はいなかったし、積極的に異性に係わることもなったから、特別恋愛をしたいとも思っていなかった。

私に近い友達にも彼氏はいなかったので、特別おかしいこととも思わなかった。

 

高校はそんな感じで、いたって平和に何事もなく卒業した。

 

学生時代に恋愛の話を友達とほとんどしなかったなと、今振り返ればそう思う。

恋バナのようなものをしたのは放課後に、保険の先生と国語の先生と雑談した時に、先生たちの話を聞いたくらいで、同級生とはしなかった。

 

その後、社会に出ても恋はすることなく現在に至るわけであるが、社会に出てからの方が恋愛に関する話は多かったように思う。